- がん
- I
がん(副)(多く「と」を伴って)(1)強く打ったり, 堅い物に突き当たったりする時に出る大きな濁った音を表す語。 また, 音が出るほど強く打つさま。
「~と鳴る」「~と殴られた」「こらしめに一度~とやっておこう」
(2)手きびしく打撃を与えるさま。 がつん。II「~という目にあわせる」
がん【丸】(1)魚肉などをたたいて団子状にしたもの。(2)丸薬(ガンヤク)の意。III「地黄(ジオウ)~」
がん【癌】(1)悪性腫瘍(シユヨウ)のこと。 特に, 上皮性の悪性腫瘍のみをさすこともある。→ 悪性腫瘍→ 腫瘍(2)組織全体に障害を及ぼしている事柄。IV「社会の~」
がん【眼】(1)め。(2)見抜く力。「~が利く」
(3)端渓(タンケイ)などの硯(スズリ)で, 石の中に見える紋。(4)穴。~を付・ける他人の顔や眼をじっと見る意の俗語。 不良仲間などで因縁をつける時の語。 眼を飛ばす。Vがん【雁・鴈】カモ目カモ科の水鳥のうち, ハクチョウ類に次いで体の大きい一群の総称。 雌雄とも地味な色で, 水辺にすむ。 ツバメとともに日本における代表的な渡り鳥で, マガンヒシクイサカツラガンなどが秋, 北方より渡来し, 春, 北に去る。 飛ぶときは V 字形などの編隊を組む。 古くから食用にし, 美味のたとえとされた。 かり。 かりがね。 ﹝季﹞秋。~が飛(ト)べば石亀(イシガメ)も地団駄(ジダンダ)石亀が, 雁が飛ぶのを見て, 自分も飛びたいと思って地団駄を踏む意。 自分の能力を考えないで他人のまねをしたがるたとえ。VIがん【頑】自説を主張して譲らないさま。 他に従おうとしないさま。 多く「頑として」の形で用いる。VII「~として聞かない」
がん【願】神仏に願うこと。 また, その願い事。「~がかなう」
~に懸(カ)けてきまって。 まちがいなく。「~おらが所の裏口に寝てゐらあ/滑稽本・膝栗毛(発端)」
~果(ハ)た・す願ほどきに神仏に参詣する。「住吉にも…色々の~・し申すべきよし御使して/源氏(明石)」
~を起こ・す⇒ 願(ガン)を懸ける~を懸(カ)・ける神仏にあることの成就を祈り願う。 願を起こす。 願を立てる。~を立(タ)・てる⇒ 願(ガン)を懸けるVIIIがん【龕】(1)断崖(ダンガイ)を掘って, 仏像などを安置する場所。→ 壁龕(2)仏像を納める, 厨子(ズシ)。(3)棺おけ。 死体を納める箱。 [運歩色葉集]
Japanese explanatory dictionaries. 2013.